インフラ調査士

国の社会資本ストックは高度経済成長期に集中的に整備され、今後急速に老朽化することが懸念されています。社会資本の維持管理・更新については、国のみならず社会資本の多くを管理している地方公共団体を含めた、我が国全体の大きな問題となっています。

このような中、平成24年7月に国土交通省より諮問を受け、社会資本整備審議会および交通政策審議会は、今後の社会資本の維持管理・更新のあり方について「社会資本メンテナンス戦略小委員会」を設置して平成25年12月25日に答申をとりまとめました。

答申では、国土交通省や地方公共団体などが重点的に講ずべき具体的な施策について提言を行いました。他方、今後更にその施策の具体化に向けた検討を行う必要があることから以下の 4 つの事項について検討を進めることとしました。

1.点検・診断に関する資格制度の確立
2.維持管理を円滑に行うための体制,地方公共団体などの支援方策
3.維持管理・更新に係る情報の共有化,見える化
4.メンテナンス技術の国際化

このうち、早急に対応すべき事項として「1.点検・診断に関する資格制度の確立」について優先的に検討を進めることとなり、平成 26 年 7 月に「社会資本の維持管理に関する資格制度のあり方について(案)」が答申され、資格制度の指針が出されました。

現状では、施設の点検は国および地方公共団体において、一部の分野を除き外部委託により実施している場合が多く、委託先企業においては、点検・診断,評価,設計および修繕などの業務を適切に行うため、技術者・技能者の育成、更には資格制度の確立・活用を図ることが重要です。

また、平成 26 年 6 月に改正された、公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)では、調査および設計の品質確保の観点から、点検・診断などの業務に従事する者の力量を資格制度により定量的に評価することが講じられています。今後、点検・診断、補修設計などを実施する技術者・技能者は、公共工事発注業務範囲と連動した資格保有者であることが位置付けられてきています。

一般社団法人日本非破壊検査工業会